Liminal Space
概念を言語化する前に、まず具体例をみてイメージをつかんでみましょう!hatori.icon 「日常の中の非日常」「2つの相反する要素が両立している奇妙な空間」と説明されることがある。
わかりにくいので例を示すと、「休憩室や通路など、日中などには人や車などがいたり、人が使うことを想定されていたりしている日常的な場所なのだが、今は人が誰もいない」という空間を指す場合によく使われる。
これを見た人は何かしら不気味な感情を抱いたり、ノスタルジーや物悲しさを感じたり、不思議な感覚になったりすることがある。
見覚えがないのに、たしかに来たことのある場所。「懐かしさ」と「未知」の間に位置する空間。ずっとそこにあったのに、刹那的な場所。内側に折りたたまれた「外」の空間。 存在したことのない場所へのノスタルジア。見慣れたものの内側に見出す不気味さ。夢のように醒めた現実感……。 リミナル(Liminal)、すなわち、境界、限界。建築タームとしてのリミナル・スペースは、人間をある場所から別の場所へ運ぶために設けられた人工的建造物を意味する。たとえばそれは、廊下、階段、道路、待合室、駐車場、空港ロビーといった、輸送や交通に関わるターミナル空間であり、通常、人はそこを通過もしくは一時的に滞在するためにその空間と関わり合う。二つの異なる場所を結びつける中間地帯(No man's land)としてのリミナル・スペース。
ここで、さらなる補助線として「バックルーム」(The Backrooms)というミームを取り上げたい。このクリーピーパスタ(英語圏におけるインターネット都市伝説的な怖い話)系のミームは、リミナル・スペースを考える上でも外せない。というのも、実はリミナル・スペースは、2019年5月に出現したバックルームの流れを汲むものとして現れてきたという系譜上の繋がりがあるからだ。 座談会参加者
この記事は、「第三十四回文学フリマ東京」(2022年5月29日(日))にて頒布予定の『感傷マゾvol.07 仮想感傷と未来特集号』に掲載予定の「架空のノスタルジー座談会」の中から、「リミナルスペース」に関する部分を抜き出したものです。 目次
リミナルスペースとは
リミナルスペースとゲーム
ゲーム的ノスタルジーの質感は変わっていくのか
リミナルスペースとジャンル生成の未来
感傷マゾとリミナルスペース
目次
不気味さとはなにか
痕跡としての写真
人のいない空間と人-不在空間
まとめ:Liminal Spaceのなにが不気味なのか
目次
1. リミナルスペースに現れる概念
3. リミナル・スペースの探索
しかしその理由がうまく言い表せません...
ホラーゲームとして配信している
https://www.youtube.com/watch?v=I5lkhJ9QG9Y